コラム

包装の利便性と内容物の保護性

物品を流通させるには、その物品の特性を十分に知る必要があります。物品の特性に応じて、その包装容器は物理的な強度の要求をそれぞれに満たしていく必要があります。流通過程の振動に対しては包装容器の耐屈曲疲労性、耐折強度、耐摩耗性が求められます。衝撃に対しては、衝撃強度、破裂強度、引裂強度、緩衝性といったことが必要です。そして振動と衝撃に対しては、引張強度、ピンホール強度といった物理的に関することで機能特性が重要になります。物理的変質の要因として、衝撃、振動、落下、熱、静電気、香り、異臭、水分、湿気、ほこり、ごみといったものがあります。テレビや電子部品、またせんべいやビスケットといったものには緩衝包装が求められます。化学的変質の要因として、酸素による酸化、光線による劣化、化学物質による腐食、水分、湿気といったものです。食品や医薬品などのバリアー包装で防ぎます。生物的要因というのは、腐敗菌、カビ、酵母、虫、ネズミといったことです。これはレトルト食品、無菌包装などで防ぎます。人為的要因としては、イタズラ、テロがあります。シュリンク包装、キャップシールで守る包装となります。環境を守るという点で、包装の簡便性がよく言われます。物品を保存、輸送、販売、利用する際に、持ち運びやすくする必要があります。小口に分配したり、組み合わせるというのは消費者に対して簡単で便利に配慮されたものです。また、識別を容易にして、商品の混同を防止しなければなりません。包装によって商品を選ぶ場合も多いので、販売を促進するような包装が望まれます。業務用の包装やバルク包装、ギフト包装、ポーションパックと包装の使い方もいろいろあります。