コラム

書店をさがす自分のエゴ

最近では、街中の書店がその存在を消しつつあります。お気に入りの作家の文庫本を手に入れ自宅に帰宅すると、真っ先にお気に入りの包装紙でブックカバーをこしらえたりした学生時代の自分が懐かしい限りでもあります。時代は電子書籍の販売が促進されることで、リアルな書籍から遠ざかる人々も多いようです。「エコロジー」の面からみても、電子書籍の方が環境に優しいことは、筆者なりにも理解はしておりますが、どうしてもリアルな書籍を求めて書店をはしごしてしまうクセが抜けきれません。電子媒体から発信される情報は、リアルな書籍と何も変わらないことは承知の上なのですが、どうしても本を触りたいという自分の欲求が勝ってしまうのです。書籍が電子化されることで図書館や書店の本の管理が簡素化されて便利になるのかもしれませんが、本に触れてページをめくる感触が、かけがえのない貴重な感覚であるという概念から抜けきれない自分が令和という時代にはそぐえわないのかとも自負しております。